静景日和

撮って、失敗して、また撮る。OM-1と歩いた記録。

白水ダムの扇状放流を撮る|うろこの質感が伝わらなかった理由

大分県竹田市の 白水ダム(正式名称:白水溜池堰堤/はくすいためいけえんてい) は、扇状に水が広がって流れ落ちる姿から「日本一美しいダム」とも呼ばれる、明治期の石造りダムです。1999年に国指定重要文化財となった、灌漑用水の調整ダムでもあります。

2026年7月18〜19日、大分県竹田市周辺へ1泊2日の撮影旅に出た1日目、13時ごろに訪れました。この記事は、そのときの記録です。結論から言うと、狙っていた「うろこのようにダイナミックに流れる水」は、納得のいく形では撮れませんでした。その理由も含めて、正直に書きます。

この記事で分かること

  • 白水ダムの基本情報とアクセス・駐車場のリアルな状況
  • 扇状に流れる水を撮ろうとして直面した、シャッタースピードのジレンマ
  • 魚眼レンズで全景を収めた判断とその結果
  • 「きれいな景色」を「伝わる写真」にする難しさ
  • 訪れるのにいい季節と、必要な装備

白水ダムとは|扇形に広がる、国指定重要文化財の石造りダム

白水ダムは高さ約14m・幅約87mの小さなダムで、越流した水が壁面を扇のように広がって流れ落ちるのが特徴です。JR豊肥本線「豊後竹田」駅から車で約25分。左岸側に鴫田第1駐車場(8台+マイクロバス3台)・第2駐車場(10台)、右岸側に次倉駐車場(10台程度)が公式に用意されています。越流は2026年6月12日から再開していますが、水門改修工事のため2026年11月下旬から翌年6月中旬ごろまで一時停止予定です。訪問前に大分県の越流情報ページで最新の稼働状況を確認するのがおすすめです(情報確認日: 2026-08-18)。

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駐車場|公式は鴫田第1・第2・次倉の3カ所。今回停めた場所は未確認です

確実に停めたい方は、公式の鴫田第1駐車場(左岸・8台+マイクロバス3台)、鴫田第2駐車場(左岸・10台)、次倉駐車場(右岸・10台程度)のいずれかがおすすめです。正直に書くと、私は今回この公式駐車場を使わず、ダムを正面に見て右側から車で開けた場所まで進んで停めました。整備された駐車場という表示があったわけではないので、正式に駐車していい場所かどうかは未確認です。

トイレは鴫田第1駐車場にあります(男女・多目的)。私はこの駐車場は使わなかったので、実際には利用していません。売店・自販機については公式サイトに記載がなく、未確認です。入場料についても公式サイトに記載がなく、無料で見学できる場所のようです(心配な方は大分県豊肥振興局等に事前確認をおすすめします)。最新情報は竹田市観光ツーリズム協会の公式ページで確認するのが確実です。

電波は問題なく入りました。ダムまでの道中は田園風景が広がっていて、蝉の声と合わせて「日本の原風景」という言葉がしっくりくるような、気持ちのいい道のりでした。

白水ダムを見上げるように撮った魚眼レンズの全景と青空
魚眼レンズで見上げるように撮った、ダムの全景。
OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
8mm|F1.8|1/16000秒|ISO200

うろこのように流れる水を、どう撮るか

白水ダムに来て一番撮りたかったのは、壁面を扇状に、うろこのように広がって流れ落ちる水のダイナミックさでした。でも、これが思っていたより難しい被写体でした。

シャッタースピードを速くすれば、水面の一枚一枚がうろこのように写ります。でも、それだけを切り取ると、見る人には「これが白水ダムの水の流れだ」とは伝わりにくい。ダムという構造物のスケール感や、水が壁面全体を覆って流れ落ちているという状況込みで見せないと、「欲しい一枚」にはならないんです。かといって全景を優先すると、うろこの質感の方が薄れてしまう——この間で、結局どちらつかずになってしまいました。

白水ダムの扇形に広がる越流を正面寄りから撮った写真
扇形に広がる越流を、正面寄りから。
OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8
17mm|F1.8|1/4000秒|ISO200

全景ではなく、うろこの質感だけを切り取れないかと、望遠で壁面にぐっと寄った一枚も撮っています。

白水ダムの水面を望遠でクローズアップしたうろこ状の質感
壁面に望遠で寄って、うろこ状の質感だけを切り取った一枚。
OM SYSTEM OM-1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
40mm|F2.8|1/1250秒|ISO200

魚眼レンズで全景を収めた判断

今回、効いたと思う工夫は魚眼レンズ(8mm)を使ったことです。ダムの正面には十分な引きの距離がない場所もあり、扇形に広がる壁面と、その上の空・木々まで含めた「全景」を1枚に収めるには、魚眼の画角が必要でした。空へ向かって見上げるような構図は、ダムのスケール感を出す手段としては機能したと思っています。

余談ですが、魚眼で縦構図にして画面の下1/3にダムを収めるようにカメラを上げていくと、途中で太陽が画面に入ってくる瞬間があります。今回はそこをうまく構図に活かしたいと思いながら撮っていました。

光と時間帯|13時ごろ、太陽の高さが構図に直接影響した

訪れたのは13時ごろ、太陽がほぼ真上に近い時間帯でした。正直、時間帯そのものを狙って選んだわけではありません。ただ結果として、魚眼で見上げる構図のときに太陽の位置がそのまま構図に影響する(前述のとおり)ということは、この時間帯だからこそ強く感じたポイントでした。曇りの日や、太陽の位置を計算しやすい時間帯を選べば、また違う一枚になりそうだと思っています。

満足できなかった理由|「何を撮ったか分からない」一枚になった

望遠で寄って、うろこの質感だけを切り取ることには、狙いどおり成功しました。でも、いざ写真として見返すと、思っていたほどいい写真にはなりませんでした。理由は単純で、「何を撮ったのか分からない」んです。質感だけを抜き出した結果、それが白水ダムの水だと伝わる手がかりが画面から消えてしまいました。

全景では「うろこのダイナミックさ」が伝わらず、クローズアップでは「何を撮ったか」が伝わらない。結局、今回はどちらの写真も、狙っていた一枚には届きませんでした。次にどう撮ればこの課題を超えられるか、今の時点ではまだはっきりした答えが出ていません。

季節|新緑や真夏など、緑が濃い時期がおすすめ

白水ダムを撮るなら、新緑や真夏など、周囲の緑が濃いタイミングがいいと思っています。今回訪れたのも、ちょうどそういう時期でした。

装備と安全|草の管理が行き届いていないので長ズボン・スニーカーで

ダムの周辺は、草の管理がそこまで行き届いていない印象でした。肌の露出が多いと虫(ダニなど)が付くリスクがあるので、長ズボン・スニーカーで行くのがおすすめです。

まとめ|きれいな景色を、伝わる一枚にする難しさ

白水ダムは、扇状に広がる水の流れが本当に印象的な場所でした。ただ、その「印象的だった体験」をそのまま写真に落とし込むのは、また別の難しさがあると実感した撮影でした。景色として美しいことと、写真として伝わることは、必ずしも同じではない——このサイトで何度も書いてきたことですが、白水ダムでもまた同じ壁にぶつかりました。

白水ダム 撮影前チェックリスト

  • ☐ 長ズボン・スニーカー(草の管理が行き届いていないため、虫対策も兼ねて)
  • ☐ 三脚(うろこの質感を止める・流す、両方試したいなら)
  • ☐ 魚眼レンズ(全景を収めたいなら。太陽の位置も意識しておくと構図に活かせる)
  • ☐ 公式駐車場の場所を事前に確認(鴫田第1・第2、次倉)※今回は使わず開けた場所に停めた
  • ☐ 訪れるなら新緑〜真夏の時期を検討

よくある質問

白水ダムへのアクセスは?

JR豊肥本線「豊後竹田」駅から車で約25分です。

駐車場はありますか?

公式には左岸側に鴫田第1駐車場(8台+マイクロバス3台)・第2駐車場(10台)、右岸側に次倉駐車場(10台程度)があります。私は今回これらは使わず、ダム正面右側の開けた場所に停めましたが、正式な駐車スペースかは未確認です。確実に停めたい方は公式駐車場の利用をおすすめします。

入場料はかかりますか?

公式サイトに記載がなく、無料で見学できる場所のようです。心配な方は事前に大分県豊肥振興局等にご確認ください。

トイレはありますか?

鴫田第1駐車場に男女・多目的トイレがあります。私はこの駐車場は使わなかったため、実際には利用していません。

電波は入りますか?

私が訪れたときは問題なく入りました。

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この記事を書いた人

Photo.SeTa|OM SYSTEM OM-1で、九州を中心に風景・花・夜景を撮影。フォトマスター検定2級。PIXTA・Adobe Stockにてストックフォト350点以上を公開・販売中。作例の撮影設定を掲載する場合は、RAWデータから確認した実際の値を使用しています。運営者情報


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