登山で写真を撮るようになってから、「カメラの持ち運びが想像以上に難しい」と感じるようになりました。ザックに入れると取り出すのが面倒で、結果的に撮らなくなる。首から下げると、望遠レンズの重さが首に集中してつらい。
この記事では、登山や山歩きで写真を撮りたい人向けに、私が実際に使っている Nicama のカメラハーネスを、体験ベースでレビューします。良いところだけでなく、使って分かった正直なデメリットも書きます。
登山を始めて気づいた、カメラ持ち運びの問題
近場の低山を中心に、風景を楽しみながら歩くスタイルで登山を始めました。そこでまず直面したのが、カメラをどう持ち歩くかという問題でした。
登山では安全面を考えて、カメラをザックに入れて持ち歩くのが基本だと思います。ただ実際には、ザックを下ろす→ファスナーを開ける→取り出す→撮る→またしまう——この一連の動作を撮影のたびに繰り返すのは、想像以上に手間がかかります。その結果「今回はいいか」となり、撮影そのものをしなくなることが増えました。
では首からストラップで下げれば良いかというと、望遠レンズを付けた状態では現実的ではありません。重さが首に集中して、歩くほどに疲労が溜まります。長時間の登山では、撮影以前に体が先にきつくなりました。
使っているのは Nicama のカメラハーネス
そこで探したのが、カメラの重さを首以外で支える方法でした。今使っているのは、Nicama デュアルショルダーカメラハーネス です。両肩で背負うベスト型で、カメラを胸の前の位置に固定し、重さを両肩で分散して支える仕組みになっています。素材はナイロンで、価格は4,000円ほど。首ストラップとは、負荷のかかり方がまったく違います。

両肩で支えるから、重さが気にならない
いちばん実感したのがこれです。カメラの重さが首の一点でなく両肩に分散されるので、望遠レンズを付けたままでも重さが気にならなくなりました。歩き続けても首や肩に疲れが溜まりにくく、「重さを気にせず歩ける」だけで、山でカメラを持ち出すハードルがぐっと下がりました。
登山では「両手が空く」ことが大きなメリット
登山中は、写真よりもまず安全に歩くことが優先です。バランスを取る、岩や木に手をかける、トレッキングポールを使う——こうした場面で、両手が空いている状態は本当に重要です。胸の前で固定できるので、手を離してもカメラが安定します。
肩掛けと違い、振られず引っ掛かりにくい
肩から斜めに下げるストラップだと、歩行中にカメラが前後に振られやすく、特に下りや段差では岩に当たる・ザックや腕に引っ掛かる・無意識に手で押さえる、といったストレスが出ます。胸の位置で固定できると、体の動きと一緒に動くため、振られにくく、引っ掛かりにくくなりました。
最大のメリットは「すぐ撮れる」こと
このハーネスにしてから、カメラは常に胸の定位置にあります。気配を感じたら、立ち止まって、そのまま構える。取り出す動作が要らないだけで、撮影までのハードルが大きく下がりました。バッグ収納で「面倒だから撮らない」が減ったのが、いちばんの収穫かもしれません。
正直なデメリットも書いておく
ここまで良い点を並べましたが、使ってみて気になったところも正直に書きます。
- 着脱・正しい装着に毎回迷う:ストラップの取り回しが複雑で、「これで合ってるっけ?」と毎回、正しい着方に迷います。慣れである程度は解決しますが、サッと着るという感じではありません。
- 見た目がなかなかに強い:これは正直、かなりのポイントです。カメラを装着していれば「あ、カメラホルダーね」と分かってもらえますが、カメラを付けていない状態だと「あの人、何のベストを着てるんだ?」という見た目になります。人が多い観光地では少し気になるかもしれません。
- 急な登りではレンズが当たりうる:レンズは下向きに固定されますが、太ももを胸の高さまで上げるような急登や大きな段差では、下向きのレンズと脚が干渉することがあります。ふつうの山歩きなら問題は感じませんでした。
ザックともショルダーバッグとも併用できる
心配していた他のバッグとの併用ですが、ザックを背負ったままでも、ショルダーバッグを掛けても問題ありませんでした。荷重が両肩に乗る感覚で、ザックのショルダーハーネスと大きく干渉することもなく使えています。
登山でのカメラ持ち運びを比べてみると
- バッグ収納:安全だが、撮影頻度が下がりやすい
- 首ストラップ:すぐ撮れるが、望遠レンズでは首への負担が大きい
- 肩掛けストラップ:歩行時に振られやすく、引っ掛かりやすい
- 両肩ハーネス(Nicama):見た目と着脱に難はあるが、「安全に歩く」「両手が空く」「すぐ撮れる」「重さが気にならない」を最もバランスよく満たせた
万人向けではないけれど、山で撮る人には
正直、見た目がスマートとは言えませんし、着脱にもクセがあります。軽い単焦点で街中のスナップが中心なら、不要だと思います。
一方で、望遠レンズを付けたまま歩く/登山や散策で長時間移動する/首や肩の疲れを減らしたい/バッグ収納が面倒で撮影頻度が下がっている——こうした人には、検討する価値のある装備です。私にとっては、見た目の難を差し引いても「山で撮る回数が増えた」ことのほうが大きいと感じています。
私が使っているのは Nicama デュアルショルダーカメラハーネス です。写真を上手く撮るための道具ではなく、安全に歩きながら、余裕を持って撮影できる状態を作ってくれる装備として気に入っています。
この記事を書いた人
Photo.SeTa|OM SYSTEM OM-1で、九州を中心に風景・花・夜景を撮影。フォトマスター検定2級。PIXTA・Adobe Stockにてストックフォト350点以上を公開・販売中。作例の撮影設定を掲載する場合は、RAWデータから確認した実際の値を使用しています。運営者情報
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